商店街で撃沈した電子マネー

電子マネーの実験

2018年4月に経済産業省から「キャッシュレス・ビジョン」なる提言が発表されています。

この中では、日本のキャッシュレス決済が18,4%と世界各国と比較し、極端に低いことが書かれています。

偽札も無く、いつでもATMで現金が引き出せる日本では、現金決済ですませてしまう為、近隣の韓国や中国のようにキャッシュレス社会に向かっていくことが起こりうるのか?懐疑的に思ってしまいます。

それから、販売する店舗側でも色々な試みをしてきました。

つい最近では、「墨田区商店街連合会とPayPayは共同で、キャッシュレス社会を推進する「すみだキャッシュレス実証実験プロジェクト」を開始。12月4日より、墨田区の商店街約300店舗にスマホ決済サービス「PayPay」を導入する。」らしいです。

paypay発表のプレス記事

10年ほど前、suica,pasmo決済を各商店街が推し進め、

2008年3月までに町田市商店会連合会、青物横丁商店街、笹塚・幡ヶ谷・西原地区商店街の5地域、約300店舗が導入。今年秋までに計15地域に拡大していましたが、システム開発ベンチャーのシー・アール総研が破たんした為、現在ではsuica,pasmoを使うことが出来ません。

何故電子マネーは続かなかったのか?

答えは簡単!中小の商店街では、コストを払い続けられなかったからです。

自由が丘商店街などのように会社組織でクレジットカード決済を行っているところでは継続されています。

その他の商店街では、1台30万円と言われた読み取り機を補助金で調達出来たとしてもシステム利用料金などが払えず、現金価格から手数料も引かれるために店舗側のメリットが打ち出せなかったようでした。

国や地方公共団体よりさびれていく商店街活性化の補助金などが出ていますが、補助金は初期費用だけしか負担してくれず、次年度以降の運営費用を出してはくれません。

お店にメリットを見いだせないのならば、現金が1番ということになってしまったのがこれまでの日本の商店街の状況でした。

QR決済なら???

韓国、中国などでQR決済が普及した最大の要因は、「手数料がほとんどかからない」こと、「クレジットカードと比較したら店舗に入金される期間が短い。」、「読み取り機などの設備がなくてもお客様スマホで決済出来る」などです。

LINEpayやpaypayは3年間手数料0を謳い、amazonPayも2年間手数料0の大盤振る舞いを始めています。

入金のサイクルも速く、設備も購入しなくても良いことから冒頭に紹介しました「墨田区商店街」がpaypayを初めたのだと思います。

(過去に2010年度1億2000万円かけて墨田区商店街連合会の47商店街がsuica,pasmoを使えるようにしていました。)

補助金を使わなくても簡単に導入できるQR決済は、店舗側には導入費が安く手数料も無く入金サイクルも速いのでとってもメリットがあります。

ただ、利用される方々にメリットがあるのでしょうか?そんな慎重な人々に向けpaypayが打ち出したのが100億円あげちゃうキャンペーンだったのかと想像してしまいます。

ただ、家電量販店などでのpaypay支払いにメリットを感じる人が多く、実際に毎日の食料品などを販売する商店街でpaypay支払いをしてもらえるのでしょうか?恐らく、スカイツリー周辺の商店街は、日本人をターゲットにはしていないのではないでしょうか?

paypayは、中国のalipayと連携しQRコード決済が出来るのでそちらの方に期待しているのだと思います。

政府が電子決済をした時に5%をポイント還元するという(オリンピック開催前の9か月間)案を進めても、日本の方々はなかなか電子決済をメインにしてはくれないのではないでしょうか?