こんにちは!!電子決済.comです。
2018年10月にソフトバンク株式会社とヤフー株式会社の合弁会社として設立され、2021年3月現在3,800万人ユーザーと316万加盟店を獲得しています。(公式HPより)
日本国内では2000年からサービス開始した電子マネーEdyや交通系Suicaや流通系nanaco,WAONカードなどが先行していました。
<2007年当時の電子マネー>↓ ↓ ↓
が、コストが高いFelicaカードは世界中を見渡しても香港、タイくらいしか普及しませんでした。
中国では、クレジットカードが普及していなかったので、QRコードを活用したバーコード決済「Alipay(アリペイ)」、「WeChat Pay(ウィチャットペイ)」が急激に普及し、現在は12億人以上が利用しています。
決済金額は、2020年に年率31.8%増の777兆5000万元に達すると予測されています。(1元は16.88円/yahooファイナンス2021年5月7日調査)
日本国内のQRコード決済金額は、下のグラフのように2019年1兆8,369億円と2兆円にとどかないレベルなので雲泥の差ですね。
出典:QRコード決済市場規模推移と予測(矢野経済研究所)
最近5年間ほどで飛躍的に中国でQRコード決済が普及した背景には、利用者の使い勝手が良かったことに加え、店舗が負担する手数料率が0.6%程度と低かったことが最も大きな要因では無かったでしょうか?
PayPay誕生とキャンペーン
2018年秋にPayPayが登場した段階で、日本国内には電子マネーが普及していましたが、
<電子マネーの種類>↓ ↓ ↓
Suicaといえども使えるお店が限定的で、名実ともに「マルチに使える電子決済」と言えるものはありませんでした。(お店が払う手数料率も高かったようです。)
<PayPay誕生>➡高還元!
そんな中新しいQRコード決済を立ち上げたPayPayは、2018年12月「100億円あげちゃうキャンペーン」をぶち上げましたが、大盛況でたった10日で終了してしまいました。
管理人もそれなりにPayPay残高をゲットしましたが20%の恩恵を受けられたのは538円だけでした。
※履歴をたどってその後現在まで付与されたPayPay残高の累計は12,039円ありました!クレジットカードのポイントなどと比較するとかなりの高還元率だったと思います。
<キャンペーン>
その後もPayPayはTVCMなどで次々とキャンペーンを打ち出し、どこそこで期間限定で〇〇%還元するなどを行ってきました。
このようにPayPay利用を促進する手段として「PayPay残高ポイント」がもらえるという様々なキャンペーンを打ち続けています。
<PayPay扱い店舗の増大>
PayPayを取り扱う店舗を316万店まで増やした要因は?どんなものだったのでしょうか?
最大5%が戻ってくる政府が後押ししたキャッシュレス・ポイント還元事業(2019年10月1日から2020年6月末)の影響が最も大きかったと思われます。(事業期間内の店舗決済手数料率は3.25%以下であることを条件としました。)
お店がPayPay決済に伴う支払う決済手数料を2021年9月30日まで無料としたことも大きな要因になったと思います。
こんな説明図がHPに掲載されています。↓ ↓ ↓
クレジットカードや電子マネー決済で支払う決済手数料が、期間限定とはいえ無料になるのでコスト削減に繋がることを説明しています。
読取り端末機がいらないでPayPay決済出来ることも魅力です!
クレジットカードよりも現金化される期間が短いところも歓迎されていると思います。(PayPay銀行口座を作ったら入金手数料が無料、PayPay銀行は累計決済金額関わらず翌日入金。その他金融機関の場合、最短翌々営業日に入金となります。)
公共料金がPayPay残高で支払い出来るものが出来てきたので、5月ですと42の都府県で自動車税を払うことが出来、便利になりました。
PayPayの公式HPによると、2021年10月以降の手数料率はまだわかっていません。
- 決済システム利用料は、2021年10月1日以降有料となります。(2021年9月30日まで無料)なお、2020年4月1日以降新たに加盟店になった年商10億円以上の法人の場合は有料です。詳細はこちらまでお問い合わせください。
- 具体的な利用料率について、2021年3月末にお知らせする予定でしたが、現在のコロナ禍の状況および経済情勢等を鑑み、お知らせする予定日を2021年8月31日に変更いたします。
これまで、「決済手数料が無料」といううたい文句で扱い店舗数を増やしてこれましたが、2021年10月以降有料化に伴い。PayPay取扱を辞める店舗が続出するのではないか?と予測されます。
PayPayの今後
2018年12月にサービス提供を始めたPayPayですが、2020年3月期決済で約856億円の赤字を計上しています。(恐らく2021年3月はもっと増えています。)
利用者にとっては、スマホアプリからチャージ方法に銀行口座登録とクレジットカード登録しておけばPayPay残高からの支払いもクレジットカードからの支払いも対応して非常に便利に使えます。
アプリ画面より「クーポン」を見つけられたり、送金出来たりと便利なので満足しています。
問題となるのは、店舗が支払う決済手数料が有料化となるXデー2021年10月1日以降ではないでしょうか?
(政府が推奨していた3.25%以下にはなると思いますが・・・)
2021年10月以降のPayPay他QRコード決済事業者がどんな生き残り策を講じるのか?が注目です。
WeChatPayやAliPay並みに0.6%程度に落ち着けば良いのですが!その場合、収益源をどう作るか?が大きな課題として残ります。
ここまで成長してきたPayPayなので、以前のブログにも書きましたが、ソフトバンクグループとYahooグループとLINEグループとTポイントグループなどが一体となり、顧客に指示されるサービス提供が出来るようになって欲しいと願います。
【2021年8月20日追伸】
日本経済新聞によると2021年10月より手数料有料化の記事が↓ ↓ ↓
日本のキャッシュレス決済の市場が転機を迎えた。QRコード決済で最大手のPayPay(ペイペイ)は19日、加盟店から得る決済手数料を全面有料化すると発表した。大盤振る舞いで顧客を囲い込む体力頼みの普及策には限界が見える。海外に出遅れた日本のキャッシュレス決済の浸透を後押しするには、魅力あるサービスを持続的に提供できる事業への発展が欠かせない。
他にも
発表の場では、10月以降の中小規模事業者のPayPay加盟店に求める手数料も発表された。加盟店向けのサービス「PayPayマイストア ライトプラン」を利用する場合は1.6%からで、同サービスを利用しない場合は1.98%。
という記事が出ていました。